2015.12.17 Thu

特集企画

【ITベンチャーおしゃれオフィス20選】株式会社はてな


Hatena

 

 特別企画「ITベンチャーおしゃれオフィス20選」。第6回となる今回は、「株式会社はてな」の東京オフィスを見せていただきました。「はてなブログ」「はてなブックマーク」「はてなニュース」などを提供している企業としてご存知の方も多いことでしょう。

 

 はてなは、ミッションとして「『知る』『つながる』『表現する』で新しい体験を提供し、人の生活を豊かにする」を掲げ、インターネットをより便利にするサービスの開発・提供に取り組んでいます。同社が提供するサービスの利用者は、月間およそ4000万人にも及ぶそうです。はてなのサービスを日常的に利用しているという方も少なくないでしょう。

 

 同社は快適なオフィスづくりなど、社員の働きやすい環境づくりに注力しています。そこで、コーポレート本部 人事・総務部の松田光憲氏にお話をお聞かせいただきました。オフィスづくりだけではなく、人材採用時に心がけていることなど興味深いお話を聞くことができました。
 
はてな

株式会社はてな コーポレート本部 人事・総務部 松田光憲氏

 

企業向け、エンジニア向けのサービスも提供

 

――はてなさんが提供しているサービスというと、「はてなブログ」など、コンシューマ向けのものが有名ですが、事業の全体像を教えていただけないでしょうか。

 

松田光憲氏(以下:松田):私たちの事業は、大きく3つの領域に分けられます。1つ目は「はてなブログ」や「はてなブックマーク」などの一般のユーザーさんにご利用いただいているコンテンツプラットフォームです。

 

 2つ目は、ユーザーとのコミュニケーションのために、動画・画像・テキストなどのコンテンツを活用するコンテンツマーケティング。企業でオウンドメディアを構築する時に「はてなブログ」を提供して、メディア構築を支援するサービスです。コンテンツの制作・拡散の支援もしています。

 

 3つ目はテクノロジーソリューションです。「Mackerel」というエンジニア向けのサーバー管理サービス、ゲームやマンガ等のコンテンツ業界の受託開発サービス、アドテクノロジーを使ったサービスを提供しています。現在は以上の3つが事業領域となります。
 
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はてな東京オフィスのエントランス。木材を多用して暖かい雰囲気を出している。その中で金属で作った「はてな」のロゴが目立つ。

 

コミュニケーションが生まれる環境を提供

 

――オフィスづくりについてお聞かせください。社員が働きやすい環境を考えるときに、どのようなことを意識されていますか。

 

松田:社員間のコミュニケーションが活性化することを意識しています。例えば、この東京オフィスは開設時からワンフロア構成でしたが、事業が拡大し社員数が増えてきた増床のタイミングで、開発メンバーから「フロアを分けて静かに作業したい」という案も挙がりました。ワンフロア構成を維持するのか、営業やコーポレートスタッフなどのビジネスメンバーと、開発メンバーでフロアを分けるのか、社内で検討した結果、現在もワンフロア構成になっています。

 

――2つの意見があった中で、ワンフロア構成を選んだことは正解だったと思いますか?

 

松田:正解だったと思っています。ワンフロアにすることで社員同士が交流する機会が増えて、コミュニケーションが活性化しました。仕事の効率が上がったり、良いサービスを生み出すきっかけにもつながっていると思います。

 

 また、集中できる環境作りにも取り組んでいます。例えば、開発メンバーがより集中して作業に取り組めるように、各自のデスクのほかにフリースペースを設けて、作業できるようにしました。

 
はてな2
 

――コミュニケーション活性化のために、ほかに取り組まれていることはありますか?

 

松田:コミュニケーション活性化に向けての施策はいろいろ実施しています。例えば、毎日社員負担なしで昼食を提供する「まかないランチ」という制度があります。同じ空間に社員が集まり、皆で会話を交わしながら食事をすることで、職種を超えた交流の機会が生まれています。

 

 ランチに加えて、ドリンクも全て無料で提供しているのですが、ドリンクの設置場所を工夫しました。業務スペースの真ん中に設置することで、ドリンクを取りに行った際に自然とコミュニケーションが発生することを狙っています。

 

 また、Googleの“TGIF(Thank God it’s Friday:神様ありがとう。今日は金曜日だ)”という制度を参考にしたものもあります。2週間に1回、金曜日の夜は、フリースペースに缶ビールと軽食を用意して、交流の機会を作っています。TGIFの時間の前には会社の業績を発表する場を持ち、情報共有を推進しています。また、月次で開発した機能やタスクを登録し、どの取り組みが良いと思うか社員全員で投票するという企画もあります。投票で一番になったチームにはアマゾンのギフトカードなどを提供しています。

 

 このようなイベントに使うフリースペースは、総務としてコストだけを考えると無駄であるとも言えます(笑)。利用していない間も賃料がかかりますから。ただ、そのフリースペースから交流の機会が生まれ、コミュニケーションが活性化することで、サービス開発が推進する好循環が生まれています。そのように考えれば、賃料以上の効果が生まれていると思います。
 
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「はてな」東京オフィス内のフリースペース。社内イベントやランチの会場として、社員同士がコミュニケーションを取る機会を提供している。

 

採用基準は個人の技術、地頭の良さ

 
――少し話題を変えさせてください。貴社が人材を採用されるとき、どんなことを大切にされていますか?

 

松田:まず最初に候補者の「技術」を必ずチェックします。エンジニアだけではなく、デザイナーや営業、編集、我々のようなコーポレートの職種の場合でも確認します。その道のプロとしてのスキルを備えているかチェックしているわけです。加えて個人の人間性、地頭の良さも確認します。

 

――「地頭の良さ」は評価が難しいと思うのですが、どのように判断されますか?

 

松田:面接で質問するときは、1往復のやり取りでは終わらせません。質問に対する回答を聞いて、「なぜなのか」と回答の真意を聞くために少なくとも3往復は聞くようにしています。その質問に対して論理的に答えることができるかどうかで判断しています。また、会話の中で本質的なことを聞くように意識しています。その人の価値観として、どういう事を大切にしているのかということも判断基準となります。

 

 採用は、かなり厳しく評価していると思います。人事・総務職の募集には、100人近い応募を頂きました。しかし、採用したのは1名だけ。人が足りないからと言って、妥協して採用してしまう企業もあるかもしれません。しかしそれでは企業も、ご入社頂いた方も両者が不幸になると思います。弊社では決して妥協せず、厳しく判断させて頂いています。

 

「はてな」はもっとやれるはず

 
――松田さんの今後のビジョンを教えてください。

 

松田:「はてな」をもっとイノベーティブな会社にしていきたいです。採用条件が厳しいことから、はてなの社員は皆とても優秀だと思ってます。大きな成果を出してくれているとは思いますが、もっとできるんじゃないかとも思っています。

 

 社内制度や人事制度など、まだまだ改善すべき点があると感じています。今後は、社内制度や人事制度を通して「はてな」をもっと世の中に貢献できる会社にしていきたいです。

 
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和風のミーティングスペース。掘りごたつが設置してあり、ミーティングの際にもリラックスできそう。

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