日本で最古の英字新聞社「ジャパンタイムズ」が発行している「The Japan Times」の2016年9月13日発刊分(3面)に、LIFE STYLEが取り上げられました。 国内の実写VR市場をリードする企業の声が各方面から集まり、360度カメラメーカーとしてTHETAを有する株式会社リコー、動画配信プラットフォームとして世界最大規模を誇るYouTube、世界初の3D360度撮影を可能にしたJUMPを提供するGoogle, Inc. そして、それらのツールを連携させていち早く実写VR市場をリードし、数多くの実績を誇る日本発のスタートアップとしてLIFE STYLE, Inc.が選抜されました。 ▼原文Web掲載記事 http://www.japantimes.co.jp/news/2016/09/12/business/tech/tech-world-wraps-head-around-360-degree-photography/#.V9fHSZOLS-6 ▼以下、日本語訳掲載360°写真をようやく理解し始めたテクノロジー業界 バーチャル・リアリティーがテクノロジー業界の中で大きく前進する中、次なる大きな動きは人々が360°の世界で見るものを捉え示してくれる視覚技術だろう。 ”まるで1920年代のハリウッドと映画のようだ。そこにはただ全く新しい何かの始まりだけがあったんだ”とGoogleのYoutube Spaceのテクノロジープログラムのマネージャーであるトーマス・スモール氏は弊誌に最近の東京訪問の際に述べている。 ”最初は、人々はまったくもってこの技術がどう展開されて行くかなんて想像も出来なかったし、それが今のVRと360°(動画と映画)の現状だ。 360°画像は長い間存在はし続けており、より幅広い利用層の中に存在して来たが、今現在もほとんどの人が存在をも知らない。 スモール氏によれば、”ここ数年で起きたことを述べるとすれば....人々はようやく360°の存在を知り始めた所だ”。 主要ソーシャルメディアのプラットフォームがますます技術を後押しすることで、360°画像はより身近かになり、人々が同じ写真の様々な方向を見れるようになる。 もう既に活用されている事例として、シルク・ドゥ・ソレイユのトーテム日本公演のプロモーションがある。本360°動画では視聴者はまるで生のパフォーマンスを見ているかのような体験を得ることが出来る。 パソコンでは、動画上でマウスをドラッグすることで楽しむことが出来、スマートフォンやタブレットでは、YouTubeアプリを使用すれば機器を持って動かすことで好きな方向を見ることが出来る。 またVRヘッドセットを使って見ると、視聴者が向く方向を映像も一緒に向く。トーテムの動画ではまるで自分がステージの真ん中から見ているかのような眺めだ。 LIFE STYLE株式会社の統括本部長である冨山亮太氏は、360°画像技術について8月30日東京での取材にて語る。 360°写真や動画は視聴者が”現実とほとんど同じように感じられる”と、東京にあるシルク・ドゥ・ソレイユの360°動画を制作したVR制作・プロモーション会社のLIFE STYLE株式会社の統括本部長冨山亮太氏は語った。 アングルがカメラマンにより定められる一般的な平面写真と異なり、360°写真は見たい所を選ぶ自由を与えてくれる。 例えば小売業では、360°写真は見込み顧客をより安心させることで商品販売を手助けする。 ”Webサイト上の写真を見て、レストランを選び予約したとします。ですが実際到着すると想像とかけ離れていてがっかりすることってありませんか?”と冨山氏は問いかけた。”360°の世界ではこんなことは起きないんです”。 その一方で冨山氏はこのようにも述べている。”360°技術が主流になる一方で多くの企業がこの技術がどう各社の促進や繁栄に活用出来るのかを見つけられずにいる”。 ”現代では、たくさんの人が信頼出来る生の情報を求めています。このニーズを満たすのに360°での表現はぴったりなんです”と冨山氏。 この技術は現在アマチュアカメラマンにも普及し始め、360°カメラは市場に大きな影響を与えている。 株式会社リコーのThetaシリーズはひとつの例である。リコーThetaではボタンを押すだけで360°の写真と動画を撮ることが出来るのだ。 リコーTheta開発の統括部長である野口智弘氏が述べるには、以前からパノラマ写真は存在していたが、現在の360°人気を生み出したきかっけは最近のVRブームだ。 高性能のリコーTheta Sは、13cmの本体に2つの魚眼レンズがついており、それぞれが180°半球形の写真を撮る。それらがカメラの編集処理システムを通して合成され、360°の写真となる。 これらの360°の写真と動画を見るためには無料のリコーのアプリが必要である。また、コンテンツは2015年3月からYouTubeで、6月からfacebookで見れるようにもなった。 野口氏が言うには、小型カメラのマーケットはスマートフォンの高性能カメラに圧されて小さくなり続けている。この状況はメーカーに、一般カメラマンの気を引く新たな手立てを求めている状況下においた。 ”人々が小型カメラを買うことをやめたからと言って、写真を撮ることをやめたというわけではない”野口氏は述べた。 ”むしろ、スマートフォンのおかげで人々にとって写真はより身近になった”。 リコーThetaのアプリを使用することで、ユーザーは写真を360°にすることが出来る。 360°画像に人気が出たことで、人々はホログラフィー等の他のテクノロジーを楽しみに再度戻ってくる可能性もあると野口氏は述べている。 今年のハロウィンに向けて、YouTubeではGoogleの3D/360°カメラであるJumpを用いて撮影をするホラー映画を公開する。 円形に配置された16個のGoProにより撮影された映像は、Googleのクラウド編集システムに送られ、360°の3D動画に生成される。 VR用ゴーグルを付けて動画を見ると、3D360°動画は視聴者を”まるでそこにいるかのような気分になる”と六本木のYoutube Spaceでの撮影中にGoogleのスモール氏は述べた。 GoogleはこのJumpと呼ばれる3D/360°カメラリグをYouTubeのホラー映画撮影に使用している。(9月1日) ”まさに瞬間移動、まるで’スター・トレック’内で違う惑星に移動するみたいだ”スモール氏は述べる。また360°映像は、人々が仮想空間で様々なメディアコンテンツと関わる際の新たなスタンダードの始まりにもなり得るだろうとも述べた。 ”将来的には、これらデータとの関わり方として、私達ただ手を伸ばし触れるだけだ;手を伸ばして触れて掴んで動かして拾う ー まるで子供がおもちゃや積み木で遊ぶのと同じように。このような方法で私達はデータと情報を結びつけていく予定だ。” Youtubeホラープロジェクトの監督にとっては、新たな撮影技法で映像を残すことはとても面白い経験だったようだ。 ”過去にもドーム型カメラや3D映像など変わった方法を取って来たこともあったが、360°での撮影はまったくもってユニークな経験だったし、刺激的で考えさせられた。”と清水崇氏は述べた。 清水氏は”呪怨”シリーズ(アメリカでは”The Grudge")を手がけたことで有名だ。 ”360°映像を使うという新たな表現方法は、すぐにプロの間だけでなくアマチュアクリエイターの間でも広がるだろう”と述べた。