2016.02.09 Tue

特集企画

【ITベンチャーおしゃれオフィス20選】株式会社CRAZY


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 特別企画「ITベンチャーおしゃれオフィス20選」も、第18回を迎えました。今回は、「株式会社CRAZY」でお話を伺いました。

 

 株式会社CRAZYはコンセプトウエディングをはじめとしたプロデュース事業を展開している、2012年7月創業のスタートアップ企業です。同社が提供するウエディングは、挙式予定のカップル一組一組の要望を叶えるだけの結婚式ではなく、家族への想いや、お二人の価値観を見つめ直し「自分たちの個性を表現する結婚式」を、ゼロから一緒につくり上げるというものです。婚礼業界では、ウエディング会社や会場がすでに用意しているプランを組み合わせるように計画を作るのがスタンダードでしたが、ゼロからつくり上げる“オーダーメイド形式”を事業化したのは同社が初めてで、そのスタイルは業界内だけでなくデザイン・クリエイティブ業界からも注目を集めています。

 

 2015年1月にはウエディング以外にも展開を始め、一生忘れられない食体験を届けるケータリング事業「CRAZY KITCHEN」をスタートしました。産地がわかる安心安全な食材を、美しいアートな料理に変えて提供し、五感で味わってもらい、あらゆる人の記憶に残る、美味しい体験を実現する、食の事業を展開しています。

 

 今回はCRAZYの共同創業者であり、CRAZY WEDDING創設者の山川咲氏にお話しいただきました。「style for Earth」を経営理念に、本質的で美しくユニークな事業を展開しながら、組織全体で個人の人生を大切に考える経営スタイル、メンバー全員で取り組んだオフィスのリノベーションの話など、とても面白いお話を聞くことができました。

 
【ITベンチャーおしゃれオフィス20選】株式会社CRAZY
株式会社CRAZY CRAZY WEDDING創設者 山川咲氏

 

世の中のルールや、時代が行き着く先を変えたい

 

――現在、貴社ではどのような事業を手がけていらっしゃいますか?

 

山川咲氏(以下:山川):弊社は元々結婚式のプロデュース事業からスタートした会社です。挙式予定のカップルの希望をお聞きするだけではなく、家族への想いや、お二人の価値観を見つめ直し「自分たちの個性を表現する結婚式」をゼロからつくり上げるという点が特徴です。その事業は現在「CRAZY WEDDING」というブランドで展開しています。加えて、「食のあるべき姿を追求する」というコンセプトで始めた「CRAZY KITCHEN」という事業に取り組んでおり、今年はIT事業にも参入する予定です。

 

 現在は結婚式のプロデュースと、食の事業を進めておりますが、これで終わるつもりはありません。私自身、人生をリアルに考える方なのですが、起業前に「この人生を何に使うべきか」ということを考えていました。そして、人生をお金儲けのためだけに使うということは考えられないと思ってもいました。1度きりの人生なのですから、もっと大きな目標を達成するために人生を使いたいと考えています。地球規模の視野でみると、世の中にはやるべきことがたくさんあります。

 

 20世紀に確立した経済の仕組みの中で、何かを成し遂げようと起業したとしても、時代の流れ、その行く末は変わるものではありません。私たちは、現在の世の中のルールや、時代が行き着く先を変えるような事業をやりたいと考えています。

 

 そして、私たちは1日1日を何かの犠牲にしてはいけないと強く思っています。例えば「夢のために」と考えたとしても、20年間苦しい思いをするとしたら、それはとてつもない損失だと考えます。私たちは毎日、1日1日が理想の状態であるべきだと考えていて、その考えはオフィス環境にも現れています。

 

――例えば、どのような考えがオフィスに現れていますか?

 

山川:人が働く環境として、そこで働く人が豊かに生きることができるということが大切です。「いつか」の未来の話でなく、まさしく今、豊かに生きているということが重要なのです。そのために、オフィス環境にはこだわっています。例えば、弊社では創業時からお昼休みには手作りの昼食をメンバーみんなで集まって食べるようにしています。

 

 これまで弊社のメンバーと何度も話し合ってきたことですが、私たちはCRAZYを会社と思っていないんです。一人ひとりが人生をかけて成し遂げたいことを持っていて、そのための拠点としてみんながたまたま集まった場所がCRAZYだと考えているんです。

 

 メンバーそれぞれが異なる目標、異なる考えを持っているので、創業時からオフィスにはメンバーそれぞれの想いが現れていました。最初は駒込のマンションの一室から始まり、現在のオフィスに至るまでに3年半ですでに2回移転してきました。起業時の3~4人しかいない時から、メンバーでオフィスの内装を手作りし壁面を緑化してみるなど、オフィスにメンバーがこだわりをぶつけていました。

 

境界線をあいまいにしたい

 

――現在のオフィスを作るときは、どのようなことを考えましたか?

 

山川:「境界線があいまいなオフィス」というコンセプトで作りました。かつての日本企業では、とにかく生産性を向上させるために業務に集中させるオフィスを作っていたと思います。プライベートは尊重するが、業務時間内はとにかく業務に集中しなさいという考えですね。

 

 その後、ワーク・ライフ・バランスを重要視する考え方が強くなってきて、仕事とプライベートをはっきり分けないという考えを持つ人が増えてきました。そこでメンバーと話し合ったのですが、今は仕事とプライベートを分けるべきか、分けないである程度融合させたほうが良いのか、どちらとも言えないという結論に至りました。

 
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「境界線があいまい」というコンセプトで作ったオフィス
 

 境界線があいまいなオフィスを作ったのは、そこで働くメンバーにとっての仕事とプライベートの境界線をあいまいにしたいという思いがあったからです。境界線をあいまいにすることで、自分と会社を分けない。自分と相手、自分と地球を分けないという流れができます。私たちはオフィスを作りたいというよりも、自分の手で作ったという「自分ごと」感が強まると、結果としてメンバーがもっと仕事に対して主体的になり生産性が上がると考えたのです。

 

リノベーションを通して仕事観などを見つめ直す

 

――今回、オフィスをリノベーションしたそうですが、やはりメンバーの皆さん自身の手で作業されたわけですか?

 

山川:その通りです。私たちは毎年「夢だけど、できないことをやろう」をモットーに「全社員プロジェクト」を行っています。これまでには全社員で世界一周研修をしてみたり、全員がCRAZYから離れて他社に2週間インターンをするなどを行ってきました。そのアイデアを募るミーティングを開いた際、入社1年目のアートディレクターが自身の自宅もDIYしていることもあり、会社でもやってみたいと意見し、全員一致でプランが採用されました。現在、弊社には53人のメンバーがいますが、その中からプロジェクト・チームが立ち上がり、プロの力をほんの少しだけ借りながら、プロジェクトがスタートしました。

 
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リノベーション前
 

 作業にかけた期間は2015年12月14日からわずか10日間です。その間、業務は完全にストップしています。期間中の毎朝の朝礼で、その日に作業するチームが発表されていました。チームは、「ペンキ隊」「やすり隊」「きこり隊」などです。

 

 作業の細かいやり方を教えることはありませんでしたが、例えばペンキ塗りなら、弊社にはアート・チームがいます。彼らは上手にペンキを塗っていました。しかし、簡単にできる作業ばかりではありませんでしたので、そのような作業を受け持ったメンバーはYouTubeなどを見て見よう見まねで作業していましたよ。

 
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リノベーション作業中
 

 今回のリノベーションは、単なるオフィスの作り変えではないとメンバー全員で話し合いました。リノベーションを通して個人とオフィスの関係を作り変えたり、メンバー個々人の仕事観を見直したり、人生について改めて考えるということが大きな目的だということを確認しあってから作業に入りました。

 

 事前にリノベーションの意味を確認したことによって、作業に携わるメンバー同士で「いいものを作ろう」という強い目的意識と、強いチーム意識が生まれました。その結果、みなとても集中して自分たちの居場所を作りました。完成後に専門家にオフィスを見てもらうことがあったのですが、53人いたとはいえ、8日間でできたものとは思えないと言ってもらえました。1~2カ月かかってもおかしくない作業だったそうです。

 

 完成後は皆で喜び合いました。自分たちで作ったという愛着や、自分たちでもこれだけできるんだという自信にも似た感情など、新しいオフィスにはメンバーのいろいろな感情が詰まっているのです。

 
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リノベーション完了
 

 こういう感情を抱くことは、私たちが手がけている事業である、結婚式のプロデュースでも大切なことだと思います。結婚式で流す映像コンテンツが良いとか、装飾がきれいだといったことではなく、関わった人たちの熱意が詰まっているということが大切だということですね。実際、今回のリノベーションをやり遂げた後、メンバーの一体感はとても強くなり「自分たちならなんでもできる」という万能感がありました。今後の事業や未来についても強い確信を持てたようです。

 

 今回のリノベーションは本当にやって良かったと思っています。共同作業を通して、他者を思う気持ちや、チームのメンバーを誇りに思う気持ち、自分たちが手がけている仕事が素晴らしいものであるという自信を持ってもらえたと思います。

 

 都会で働いていると、こういう気持ちは忘れてしまいがちです。ついつい「仕事しなきゃなぁ」とか、「会社に行かなきゃならないなぁ」といった後ろ向きな気持ちになるものだと思います。

 

人間性が大切、でもそれだけではない

 

――新しく人員を採用するときは、どのような点に注意していますか?

 

山川:弊社の場合、メンバーの紹介で入社したという人が半分くらいになるのですが、求人も出しています。うれしいことに、弊社で働きたいと言ってくれる方はほんとうにたくさんいます。

 

 私は、一緒に働くには人間性が大切だと思っていますが、もちろんスキルや力も大切です。その上で、自分の人生の時間を何に使いたいと考えているのかを重要視しています。

 

――今後は、どのようにCRAZYを成長させていきたいとお考えですか?

 

山川:現在も、20世紀の経済至上主義の考え方で世の中が動いていると感じているのですが、私たちはそういうものを追求しても意味がないと考えています。そんなことよりも、個々人がきちんと暮らす場所を持てて、健康でいて、きちんと食事ができて、健全な人間関係を築いていける、つまり「生きる」ということの方がずっと大切だと思います。このように人間的に生きることの価値を世の中に広げていきたいですね。

 

 そして、創業当時から掲げているビジョンが“豊かな生態系を作る”ことです。健全に働いて人間的に生きる人を増やすという意味で、一緒に働く人をどんどん増やしていきたいと考えています。私はよく「2000社作って、100万人の人たちと働きたい」と言っていますが、その第一歩として創業10年で20の会社を作りたいと考えております。“マーベリック・カンパニー(飛び抜けた会社)”を輩出したいと考えています。

 

 個々人が人間的に生きることができる環境を維持するには、1つの企業としては150人ほどしか雇えないと言われています。その限界を考えながら100万人の人たちと働くために、会社をたくさん作っていきたいと思っています。そのために、事業の範囲もどんどん広げて、私たちの挑戦が、新しい世の中を切り拓き、私たちの存在そのものが、世の中の新しいスタンダードになることを目指していきたいと思っています。

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